先日の記事ではSlackワークフローアプリのビルド&デプロイを自動化できるようになったのでその続きの記事になります。
おさらい
ワークフローのフォームは上図のようにテキストフィールドやチェックボックス、ファイルアップロード等の入力フィールドを実装することができます。
しかし、この辺りのドキュメントによると、外部のデータの動的な変更に対応することができないので都度デプロイする必要があります。
そこで、CI/CDにちょこっと手を入れて擬似的に動的な振る舞いを実現します。
外部データの変更を検知してデプロイできるようにする
外部データとはSlackワークフローアプリ自体では管理しないようなデータ、Webアプリでいうバックエンドから取得する不定期に更新される情報です。
例えば下図のようにフォームの入力フィールドにEC2インスタンスの一覧を選択式で表示したい、というケースがあったとします。
表示したいEC2インスタンスが増減すると、静的にコーディングしているために都度修正が必要になります。そこで、ビルド時に外部データ(EC2インスタンス一覧)を取得してコードに静的に埋め込む方法があるのでサンプル的な実現方法を紹介します。
まずは静的ファイルの雛形を作ります。functions/resources.tsというファイルで下記のように作ります。
いかにもインスタンスが入ってそうなコードです。
次に、先日のbuildspec.ymlを修正してdocker buildの直前でシェルスクリプトを実行します。
- sh get_instances.sh
get_instances.shの内容は下記のようにawsコマンドでEC2一覧を取得し、整形してtsファイルを出力しています。以下の例だとリージョン下のインスタンス全部が対象になるので、要件次第でタグや名前で適切にフィルタリングします。
実行結果は以下のような形式になります。
export const instances = [
{
"name": "EC2インスタンス1",
"value": `{インスタンスID1}`
},
{
"name": "EC2インスタンス2",
"value": "{インスタンスID2}"
},
{
"name": "EC2インスタンス3",
"value": "{インスタンスID3}"
}
]
あとは外部データの変更タイミングで先日のCodePipelineを実行すれば動的なデータを組み込むことができるので、外部サービスの更新タイミング(AWSのリソースならEvent Bridge、SaaSが提供するwebhookなど)で自動化になります。
最後に
もっとスマートな方法はないものかドキュメント漁ってもやはり見つかりませんでした。多分他にやり方ないよな?という確証が持てずちょっと更新に間が空いてしまいました。
Interactive message上では動的にできるっぽいですが、インタラクティブなのでまあ当たり前ですね。Block KitのようなJSON形式のスキーマを動的に変えることができれば、より使い勝手が良いと思い一例のご紹介でした。
業務用途で作るようなアプリ開発を趣味で触るには過ぎた遊びだったかもしれません( ´Д`)y━・~~